AIC経由で感想をいただいたり、記事に付されていたリンクからこのサイトを訪れて下さる方も少なからずおられた。嬉しい限りである。
あくまで個人的な感触だが、海外在住の日本人の割合が高かったように思う。中にはマサチューセッツの大学院に通う方からメールをいただき、たまたまバンコク来訪の機会があったので、共に屋台で食事をしてシンハビールを飲む機会も得た。面と向かって「あなたの文章のファンです」と言われたのには恐悦至極である。
また、大学4回生のときに同じゼミにいた友達が「アサヒコムを見た」と数年ぶりにメールをくれたが、その彼女もまたシカゴで仕事をしていた。
自身にとってもそうなのだが、特に海外で暮らすにあたって、日本語メディアとしてのウェブやメールというものの価値の大きさに改めて感じ入った。
第一回目で書いた、バンコクである理由、というのは残念ながら未だに輪郭すら掴めずにいる。ただ最近は開き直ることにしている。「全部好きやから」というように。
だって例えばあなたが好きな相手から「ねえ、私の(あるいは僕の)どこが好き?」って訊かれて、その完全なリストを作ったり、あるいは一語で「……故である。QED」なんて言えますか? 僕は言えません。
それでいいんじゃないか、と思うようになったのは、僕にとっては一つの収穫です。
読者に向けて最後に。この記事を通じて、バンコクの空気を感じ、そして多少なりともこの街に興味を持っていただけたのならば、バンコク好きの一人としては無上の喜びです。あなたに天使の息吹をお届けすることはできたでしょうか?
2003年6月13日 チュラ大での生活をあと2週間だけ残して