2001年の忘れ物

 今年の年賀状作成は早かった。アイラ島で撮った蒸留所の写真をモティーフにした。クリスマス前には既にポストへ。ドイツへ送る一枚も一緒に投函してしまい、料金不足で舞い戻ったのは少々間が抜けていたが……。
 子どもの頃から考えると、手書き(小学校前半)、スタンプ・版画(小学校後半)、プリントゴッコ(中学〜高校)、クラリスワークス+カラーインクジェットプリンタ(大学)、とその手段が変遷し、ここ数年はPhotoShopで加工したデータをフジカラーのパソコンプリントサービスで印刷している。段々と自分がイメージしたものをより容易に実体化することができるようになってきた。 まさしく進化と呼べよう。
 忘年会第一弾は、学生時代を共有した友人たち(まだ学生というのもいるが)との鍋大会。寄せ鍋の材料を適当にとリクエストしたら、買い出し班は本当にあれこれ買ってきた。猪、鴨、豚、鶏、ふぐ、鱈、もはやごった煮である。おいしかった。懐かしい思い出も、現状の苦悩や懊悩や煩悩も、未来への夢も希望も展望も、そして相変わらずの無謀もアルコールに溶けて全身に浸透する、よき友人関係。誰しも、知り合った頃から変わってきているし、全く変わっていない。
 第二弾は、阪急三宮の高架下の居酒屋だった。旅、ならびに人生の先達と酌み交わした静かな酒。生のたこを使った、たこわさが美味。ロックグラスに入って出てくる日本酒(各種金盃)が、するりするりと流れるがごとくのどを下りてゆく。大正時代に起源を持つこの店は、ルミナリエ最終日の雰囲気とはまったく異質の空間で、自ずと背筋が伸びるようだった。
 休みの間にストックが切れないように、コーヒー豆をオンラインで注文して今日届いた。注文を受けてから焙煎するので、香りがすごい。生鮮食料品は、冷凍庫に保存。冷蔵庫にはヱビスとハイネケンの缶が並び、各種スコッチは十分とは言えないまでも困らないくらいの種類と量が棚に残っている。
 長い間先送りにしていたデジカメ導入以前の旅の写真の電子化のために、フィルムスキャナを購入。枚数があるので、カメラ屋にフォトCDの注文を出すより、ハードウェアを買って自分でする方が安い。それに、使い終わったらYahoo!のオークションに出すつもりでいる。時間のある内にできるだけCDに焼いて、旅行記中の写真をもう少し見栄えのするようなものに改善したいと思っている。
 年越しは洞爺湖畔の温泉にて雪見酒で飲んだくれる予定。久々の国内旅行である。航空券は全日空の会員サイトで予約。Yahoo!オークションで株主優待券を購入して、オンラインバンクから振り込み。宿の手配も、JTBのオンラインサービスで空室を探しその場でクレジット決済。本当に便利なものだ。
 やることやったよな、と思っていたらゴミを出し損ねたことに気付いた。年末年始のゴミ収集の予定表をコルクボードに貼って忘れないようにしていたにも関わらず、最後の日に起きたのはお昼前だった。しょうがない、ポリ袋二つきっちりとしばってベランダに出しておく。
 さあ、この一年を振り返りながら、しみじみと酒でも飲みますか。

文中に登場した人・店(既出含む)
ゆ〜らしあ大陸ほっつき歩き
金盃森井本店
珈琲豆オーダー焙煎工房 煎り立て屋


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